高速道路の最高速度規制緩和、時速120キロは、人間が完璧にコントロールできるスピードか?

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現在、高速道路の最高速度の制限は、時速100キロだが、今後、120キロまで緩和されるとのこと、岩手と静岡の一部地域から、試験的に、110キロから実施されるらしいが、最近、一般道でも、歩道に突っ込むという事故や、高速道路やトンネルでの玉突き事故のニュースが頻繁に流れる状況で、はたして、この速度規制の緩和が妥当なのか、疑問が残ります。

制限速度の緩和は、道路の環境整備が充実し、車幅から広くなったり、カーブを減らしたりという、安全に走る道路ができたことがその理由というが、ドライバーのドライブテクニックと、さらに、モラルはそれに伴って向上しているかを考慮する必要はないだろうか。
一番おかしいのは、現在の100キロ制限速度を超えた走行状況が状態化しているので現状に合わせるというルール違反を肯定する理由を言われると、安全を単なるパーセンテージという数字で片付けようとしているとしか思えません。

物流関係からは、効率化に対する歓迎の意見があります。
しかし、ドライバーの疲労による事故や、カーブが少なくなるというメリットを謳った道は、逆に単調になり、かえって事故を誘発することにならないか心配です。
最近のバスの事故も、スピードのコントロールがうまくできないことが事故の原因となっていました。
本当に、物流は、時速120キロが必要なのでしょうか。
物流会社は、120キロのスピードをコントロールできるドライバーを確保できるでしょうか。
事故が発生した際の費用負担や保険で、利益が相殺されることはないでしょうか。

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警察庁が12~14年に、120キロで走れる造りの道路7カ所と、100キロを想定した造りの道路2カ所で調べると、実際に車が100~120キロで走っている区間では、死傷事故の発生率は、20キロで走れる造りの道路の方が4割低かった。また、120キロで走れる造りの道路では、100~120キロと100キロ未満で走った際の死傷事故の発生率に大差がなかったという調査結果があるようです。
“発生率に大差がなかった” ということは、発生しているということで、発生した場合のダメージは、20キロの差は、大きいのではないでしょうか。
また、100キロの制限速度にかかわらず、120キロで違反走行している車があるということは、おそらく、制限速度を引き上げれば、140キロで走行する人が増えることを想定する必要はないでしょうか。

安全面と、モラルと、罰則の強化と、うまくバランスさせる必要があります。
まだまだ、適正値がどこにあるのか、海外の例や、日本の環境を踏まえて十分検証する必要があるかと思います。
海外と日本の道路事情や物流事情、交通量などの違いもあるので、単純に、海外の高速道路と比較することはできないと思います。
とにかく、まずぱ、現状の高速道路の事故を減らすべきではないでしょうか。
事故率という言葉ではなく、事故の実数で語るべきです。事故死一人ならいいじゃないかという考えはあり得ません。
新幹線のように、「人身事故はありません。そのように作りましたから」と言えるようにするべきです。

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